ザ・ローリング・ストーンズ『スティッキー・フィンガーズ』 The Rolling Stones - Sticky Fingers (1971)
こんにちは。ビリーです。
今回は私が中学時代から愛聴しているアルバムを紹介します。ザ・ローリング・ストーンズの『スティッキー・フィンガーズ』です。
アルバム基本情報
1971年発表、全米全英他七か国1位
プロデューサー:ジミー・ミラー
曲目
1. Brown Sugar (3:49)
2. Sway (3:53)
3. Wild Horses (5:44)
4. Can't You Hear Me Knocking? (7:16)
5. You Gotta Move (2:34)
6. Bitch (3:38)
7. I Got The Blues (3:55)
8. Sister Morphine (5:35)
9. Dead Flowers (4:05)
10. Moonlight Mile (5:57)
メンバー
キース・リチャーズ(ギター、バックボーカル)
ビル・ワイマン(ベース、エレクトリックピアノ)
チャーリー・ワッツ(ドラム)
ミック・テイラー(ギター)
参加ミュージシャン
ポール・バックマスター(オーケストラアレンジメント{2、10曲目})
ジム・ディッキンソン(ピアノ{3曲目})
ロッキー・ディジョン(コンガ{4曲目})
ニッキー・ホプキンス(ピアノ{2、4曲目})
ボビー・キーズ(テナーサックス{1、4、6、7曲目})
ジミー・ミラー(パーカッション{4曲目})
ジャック・ニッチェ(ピアノ{8曲目})
ビリー・プレストン(オルガン{4、7曲目})
ジム・プライス(ピアノ{10曲目})
イアン・スチュワート(ピアノ{1、9曲目})
解説とコメント
ローリング・ストーンズというと、「アルバム数が多くてとっつきにくい」「どこから聴けばいいのかわからない」という声をよく耳にします。そんなあなたに私から一つの提案です。
このアルバムから始めてみたら?
実際私はこのアルバムからストーンズにのめり込むようにはまりました。しかし、入りのアルバムによっては苦手意識を持ってしまう人もいるようです。そういう方にこのアルバムをすすめると、大抵「聴きやすかった」という答えが返ってきます。
よくストーンズの音楽性は「ブルージー、ラフでアーシー」とか言われますが、正直私もこれでは「なんのこっちゃ?」です。ローリング・ストーンズは50年代アメリカの黒人ブルースをルーツにしているのは事実なのですが、それ以上にキャッチーで洗練されたロックバンドなのです。60年代後半から70年代中盤までのストーンズは「黄金期」と言われ、どの作品も「歴史的名盤」とされていますが、特に入門にお勧めしたいのがこれです。
まず第一に、LP1枚サイズであること。次作『メイン・ストリートのならず者』はストーンズ屈指の名盤とされていますが、ダブルLPサイズでボリューミーなのです。『スティッキー・フィンガーズ』はその点、ストーンズサウンドが凝縮された一枚と言えます。
第二に、曲調のバラエティが豊かなこと。オープニングナンバーの「Brown Sugar」は、後のアリーナ・ロックにも通ずるアンセムのような、拳を突き上げたくなる一曲。アフリカン・ビートを取り入れた「Can't You Hear Me Knocking?」、カントリー調の「Wild Horses」「Dead Flowers」、しっとりとした「I Got The Blues」、ストリングスを使用し壮大なエンディングを飾る「Moonlight Mile」。ローリング・ストーンズの、ブルースにとどまらない多彩な音楽性を楽しむことができます。
そして何より、キラーチューンの多さです。先述のオープニングナンバー、アナログではB面1曲目の「Bitch」、アコースティックギターの音色が美しくポップな「Dead Flowers」。他にも耳に残るナンバー満載の10曲なのです。聴きやすい曲数、長さでの充実感は、ストーンズの多数のアルバムの中でもトップレベルです。
ビリーのピックアップナンバー
私が今回ピックアップするのは、6曲目の「Bitch」です。ストーンズはキラーリフを数多く残していますが、この曲の始まりのギターリフはストーンズ史上屈指のかっこよさだと思っています。そしてチャーリー・ワッツの叩き出す絶妙なリズム。華を添えるホーンセクション。これぞまさに「ストーンズ流ロック」だと思っています。
ローリング・ストーンズ、興味あるけど難しそう、そんな風に思っているならば、雑誌の企画の名盤を探したり、ベスト盤を聴くよりこれを聴いてみてください!あなたもストーンズの魅力に取りつかれるはずです!!